恋口の切りかた

「月読で狙われたってことは──ただの脅しか、犯人が次の標的を俺にしたってことだろ。
脅しならともかく、今のところ天照で狙われたら防ぐ方法がねえ。こればっかりは、剣でも立ち向かえそうにねーからな。
まあ、黙って殺られてやるつもりもねえけどよ、情報を一人で抱え込んで俺一人消せば迷宮入りするような状態を作るのも阿呆だろうが」


あれから円士郎がそんなことを考えていたなんて全然知らなかった。

でも確かに、夜に円士郎が直接月読の標的にされた事実は、

これから先、
残った天照によって彼が昼間に狙われる危険があることを示していた。


「だったら──だったら、太陽の出てる昼間には出歩かないようにしてよ! エンに何かあったら嫌だよ、私」

私は円士郎の袖を握って必死になって言って、

「俺もそうするべきだと思うぞ」

隼人もじっと円士郎を見つめたまま言った。


「そういうワケにもいかねーだろうが」と円士郎は笑った。


隼人は「上役殿の命なら、情報は共有しておきますけどね」と溜息と一緒に吐き出して、


「頼む」

そう言う円士郎を見て、私は彼が隼人のことを随分信頼していることを知った。