私は狐の屋台に遭遇して、円士郎が危険な目に遭ったあの時、あの場で
ただ一人、何一つできなくて見ているだけで……
状況に頭が追いつかなかったのは、
修行不足半分、
怖かったせいが半分だった。
私以外の三人は、普段は変な人たちだったりヘラヘラしているように見えても、円士郎のことを守ってくれたのに──
私は……
私が
誰よりも一番、円士郎のことを守りたかったのに。
盗賊に襲われた時、円士郎が剣術を教えてくれていたから、私は助かった。
彼が私のことを守ってくれた。
だからその剣術で、円士郎の役に立ちたい、
今度は私が円士郎のことを守りたい、
そう思っていたのに──
私は不甲斐なくて、悔しくて、
それが少なからず怖がりのせいだなんて、情けなくて、何とかしたくて……
もっと強くなりたかった。
凄く怖かったけれどあれから毎夜布団の中で丸くなって一人で寝ていたのも、
凄く嫌でたまらなかったけれど、無理をしてもう一度あばら寺に向かったのも、
ひょっとしたらそのせいもあったのかもしれなかった。
夕日が照らす荒れ寺の境内は、真夜中よりはマシなもののやはり不気味で、
私は円士郎の腕にしがみついてしまったけれど、それでも怖いのをぐっと我慢して、
二人でガサガサ草木をかき分けて、肝試しの晩と同じように本堂の前に辿り着いた。
ただ一人、何一つできなくて見ているだけで……
状況に頭が追いつかなかったのは、
修行不足半分、
怖かったせいが半分だった。
私以外の三人は、普段は変な人たちだったりヘラヘラしているように見えても、円士郎のことを守ってくれたのに──
私は……
私が
誰よりも一番、円士郎のことを守りたかったのに。
盗賊に襲われた時、円士郎が剣術を教えてくれていたから、私は助かった。
彼が私のことを守ってくれた。
だからその剣術で、円士郎の役に立ちたい、
今度は私が円士郎のことを守りたい、
そう思っていたのに──
私は不甲斐なくて、悔しくて、
それが少なからず怖がりのせいだなんて、情けなくて、何とかしたくて……
もっと強くなりたかった。
凄く怖かったけれどあれから毎夜布団の中で丸くなって一人で寝ていたのも、
凄く嫌でたまらなかったけれど、無理をしてもう一度あばら寺に向かったのも、
ひょっとしたらそのせいもあったのかもしれなかった。
夕日が照らす荒れ寺の境内は、真夜中よりはマシなもののやはり不気味で、
私は円士郎の腕にしがみついてしまったけれど、それでも怖いのをぐっと我慢して、
二人でガサガサ草木をかき分けて、肝試しの晩と同じように本堂の前に辿り着いた。



