貴方は若い子
食べちゃダメよ
俺にゆっくり呟いた
香辛料加減が
俺的に満足な
カレーグラタンだった
でも
このカレーが
ライスとの
組み合わせは
合わないかも
知れないなぁ
など
ぶつぶつ
うんちくを
言いながら
綺麗にすべて
食べ終えた頃
コーヒーが
運ばれてきた
ちょうど美穂は
化粧室に
席を立っている
運んできたのは
もちろんさっきの
ウェイトレスさん
竜宮さん
カッコイイ苗字ですね
ありがとうございます
照れながら
コーヒーを
静かに置いてくれた
ちなみに
下の名前はなんて
続くんですか?
俺の下心丸出し
なんだけど
何気ない会話に
聞こえるトークに
神宮さんは
宮子です
そう答え
美穂の席側に
コーヒーを
神宮宮子さんが
置き終えた瞬間に
美穂が帰って来た
宮子さんはの
後ろ姿を見ながら
美穂が呟いた
電話番号
聞いたでしょ?
コーヒーに砂糖を
入れながら
まさか
名前聞いただけだよ
何てっ名前だった?
宮子だって
竜宮宮子だって
美穂は微笑んだ
俺にはその
微笑みの
意味は 解らなかった
機嫌が
良くなっている
ようだった

