美穂がリビングから
席を外して
何分たっただろうか
正利は
手持ちぶたさから
もう一杯
マンゴージュースを
飲んだ
三杯目だ
テレビが12時を
知らせた
新宿アルタからの
生放送がすぐに
今はお昼の12時ですよと
判らせてくれた
テレビ番組では
ゲストが
明日のゲストを
呼ぶ電話を
かけていた
そして
美穂が戻って来た
携帯電話は
もう切ってあるようだ
左手に握られていた
正利の座る前の
テーブルを挟んだ椅子に
美穂は座ると
携帯電話をテーブルの
上に置いた
美穂は
飲みかけだった
自分の前の冷めた
カプチーノを
二口飲んで
「さっきの明日の朝ごはんの話、キャンセルね
ごめんね」
「どうしたの」
そう聞く正利に
「これから台湾に
行ってくる」
美穂が答えた
「用意しなくちゃだから
帰ったら
詳しく教えるわね」
正利は
レンタカーの
ヒュンダイで
那覇空港まで
美穂を送った
高速を使っても
美穂の家からは片道
1時間はかかったのに
美穂は
一言も口を聞かなかった
車を降りるとき
正利の左ももの上に
二つ折にした
一万円札を置いた
一枚ではなかった
五枚あった
席を外して
何分たっただろうか
正利は
手持ちぶたさから
もう一杯
マンゴージュースを
飲んだ
三杯目だ
テレビが12時を
知らせた
新宿アルタからの
生放送がすぐに
今はお昼の12時ですよと
判らせてくれた
テレビ番組では
ゲストが
明日のゲストを
呼ぶ電話を
かけていた
そして
美穂が戻って来た
携帯電話は
もう切ってあるようだ
左手に握られていた
正利の座る前の
テーブルを挟んだ椅子に
美穂は座ると
携帯電話をテーブルの
上に置いた
美穂は
飲みかけだった
自分の前の冷めた
カプチーノを
二口飲んで
「さっきの明日の朝ごはんの話、キャンセルね
ごめんね」
「どうしたの」
そう聞く正利に
「これから台湾に
行ってくる」
美穂が答えた
「用意しなくちゃだから
帰ったら
詳しく教えるわね」
正利は
レンタカーの
ヒュンダイで
那覇空港まで
美穂を送った
高速を使っても
美穂の家からは片道
1時間はかかったのに
美穂は
一言も口を聞かなかった
車を降りるとき
正利の左ももの上に
二つ折にした
一万円札を置いた
一枚ではなかった
五枚あった

