だから
夜中に
起きた事は


内緒に
しておこうと
思ったが


この部屋の
鍵を俺が
持っているし


言わない訳には
いかないと思い
沙也加に


落ち着いて
ゆっくり
優しく夜中の
出来事を話した



話し終わると
長い沈黙が
二人の心を
嫌な気分にさせた


その沈黙を破り
沙也加が呟いた


嫌いになった?


解らないんだよ
好きなんだけど
嫌いみたいな


上手く表現
出来ないんだよ



語りだしたら
一日じゃあ語れない
複雑な感情なんだよ



沙也加自身も
俺の複雑な気持ちは
判ってるらしく



好きになって
貰えない事は
判ってたけど

私が勝手に
好きになっちゃった
遊びでも良いから
側に居てほしいの


色々あったから
沙也加の事
愛せないのは
判っているんです


でも正利さんの
邪魔にならないから
側に居させて


いいでしょ



少しの沈黙の後
俺はうなづいて
沙也加をまた抱いた


なぜか沙也加とは
何回でも出来る


これって
本当に愛してる
からなのか

それとも
ムカムカが
ムラムラに変わる
Sっ気みたいな
感情なのか


どちらだか
自分では
判断出来ない