俺は少し怖かったが
堂々とした態度で
階段を上がりきり
二人の前に姿を見せた


俺が鍵交換したよ
もう
俺の彼女に二度と
近づかないでくれ


二人の男性は
鍵を鍵穴に
挿したまま


黙っまま
俺の横を通り過ぎ
階段を下りていった


車のセルが回る音と
同時に
車が走り出す
タイヤの
グリップ音がした


俺は深く深呼吸して
買ってきたコーラを
一気飲みした


一本ではもの足らなく
もう一本一気飲みした


訳もなく叫びたかったが
隣は俺の実家なので
その行為には
ブレーキが掛かった



夏の香り
これって何だろう
草の匂いかな


普段の生活の匂いが
高い湿度で
違う匂いになるのかな


何だか解らないが
夏には夏の匂いがする



中年男達が
挿したまま置いていった
鍵を回し


中に入った


缶は分別の
アルミに入れ


何事も無かったように


夜中にトイレに行き
戻ったかのような
さりげなさで


ベッドに戻った


背中を向ける
沙也加の寝姿に
抱き着き


お尻を触ってみた
なんだか
ムラムラしてきた


もう一回抱こうかと
思ってたが


さっきのコーラのせいで
トイレに行きたくなった