だけど、ここはふざけてる場合でもないか・・・
「・・・・って言うのは冗談。まさか、電話掛けてくるとは思わなかった」
『先生、何かあったんですか??私・・・何か変な事聞いちゃいましたか??』
まさか・・自分のせいだと思ってるのか??実来は・・
「いや・・お前のせいじゃない・・悪いな・・ちょっと家族と色々問題があってな・・お前を巻き込むわけにもいかないし、それで連絡はしてなかったんだが・・」
苦し紛れの言い訳だが、本当に巻き込むわけにはいかないんだ。
『そうだったんですか・・・』
ちょっと怪しんではいるが、俺が普段通りに戻れば大丈夫だろ・・・
実来は俺に、『大丈夫なんですか??』と心配してきたが、ここは解決した事にしておいた。
『明日から、またお家に遊びに行ってもいいですか??』
ちょっと素直な質問をする実来を可愛いと思った。
「ああ。心配掛けて悪かったなっ・・・・・」
俺も素直に答えてみた。
鼻をすする音がまたした。
「実来??」
『私、先っ・・生と会話がっ・・なくて・・寂しっ・・かった』
"寂しかった"・・この言葉が俺の胸に突き刺さった。
本当に寂しい思いをさせてたんだなって。
一気に、罪悪感が沸き上がってきた。
「ごめんな・・実来・・・」



