-蓮 side-
俺は実来を送った後、近くの公園に車を停めた。
タバコに火を付け、携帯を取り出して、電話を掛けた。
プルルル プルルル
呼び出し音がなる。
『はい。菅野です』
「俺です・・蓮です。」
『蓮??本当に掛けてきてくれたんだ』
「あんな昼間から職場にかけられたら迷惑ですから」
『ごめんね・・どうしてもあたなの声が聞きたくて・・寂しかったのよ??全然連絡つかないから』
「言ったはずだ。俺はもう、あんた達とは関わらない。頼むから、これ以上・・俺に構わないでくれ」
『待って蓮!!ごめんなさい!!あなたには悪いと思ってるのよ??だけど・・だけど・・』
「また連絡します・・」
『蓮・・れ・・』
俺は携帯の電源を切った。
ハァ・・実来は俺を味方として見てくれた。
俺は出来るだけ、実来が傷付かない方向に助けてあげられるだろうか。
本当は、俺がずっと傍に居てやりたいけど・・。
だけど、俺は弱くて・・逃げてて・・
もしかすると、俺が実来の存在に助けられてるのかもしれないな・・・。



