「そ…それより。他の先生方は参加するんですかね?」


聞くのも恐ろしい質問を思いついてしまった事に後悔しながら、新たな疑問を投げかける。



「良く分んないけど、15人ぐらいは集まれるみたいよ」


30人近く居る先生方。


15人も集まってくれるのは嬉しいけど、今日 きっと全員の名前を覚えて帰る事はないだろう…。



「さ、行きましょ。教頭先生の息子さんがやってる居酒屋だから貸し切りで 気を遣わなくても良いから騒げるわよ♪」





ここだと教えられた店は、駅のすぐ近くのビルにあった。



よかった。


終電を逃してもタクシーはすぐに捕まえれる。



エレベーターに乗り込み、3階に下りる。



ちょっとした通路を歩き終えると


「いらっしゃいませ」



教頭先生の面影がある男性が入口で出迎えてくれた。




「あ、はじめまして!長谷と言います」


「あぁ。じゃあ君が今日の主役だね?よく来たね」



25歳位の、カッコいい人。


白いタオルを頭に巻いて 顎に髭を生やしている。身長も大和と同じ位あって…


はっきり言って、モテそう。


そんな事を考えるあたしの横で



「ヤス。また会いに来てやったわよ」


遠ノ峯先生が偉そうに話しかけていた。