俺様のカゴの中

コーヒー片手に留宇の正面に腰を下ろした。



訳は話さねぇつもり?



聞いてやるべきか?



「どうすんだ?泊まんのか?」

「いいんですか…?」

「構わねぇよ。俺はいねぇからひとりだけどな」

「そうですよね…」



確信には触れない。



それはきっと言いにくいことだから。



まさか俺と留宇の関係がバレたとか?



「ひとつだけ聞く」

「はい」

「お前が家出した理由は俺か?」

「違い…ます…。そうだとしても…それは自分のせいですから…」



マジで意味わかんねぇ…。



しかも今日はクラブだから留宇を連れて行けない。



それに家出だろ?



ボディガード、焦ってんじゃねぇの?



「帰るなら今のうちだぞ。今なら送れる」

「わからないんです、帰った方がいいのか…」

「ハンパな気持ちの家出ならやめとけ。食ったら送る。水曜日、行けなくなったら悲しいのは留宇じゃねぇのか?」

「そう…ですね」

「仕事行くついでに送ってやるよ」

「はい…」



よかったんだろうか…。