俺様のカゴの中

【雷】



ん~…。



どうしたもんだか…。



マジかよ…。



「とりあえず中入れ…」

「ごめんなさい…」



仕事が終わって家に帰ろうと酒が抜けるまで店で寝た。



目が覚めて酒が抜けたことを確認してから車で帰ったのが11時。



玄関の前に留宇が膝を抱えて座っていた…。



沈んだ顔、しかもひとり。



家の中に留宇を入れてソファーに座らせた。



「ボディガードはどうした?」

「抜け出して来たので…」



雰囲気からしてそうだろうと思った…。



虎宇に電話しとくか…。



「雷さんっ!!」

「ん?」

「虎宇には黙っててください…。あたしが行くとこなんて雷さんちかアスカのとこしかないってわかってるから…」



留宇のくせに先読みやがった…。



なんか訳ありなんだろうけど。



聞かなくてイイか。



「俺寝るぞ」

「あっ、はい…」

「…………シャワー浴びてくっからベッド行っとけ」

「は…い…」



会いたくて来たって顔じゃねぇな…。