俺様のカゴの中

言いたいことはわかるから言わなくていい。



俺にしてはスゲーの選んだと思ってんだろ?



「はじめまして、留宇といいます」

「淳平です…」

「カッコイイですね!!」



今のはモノがカッコイイって言ったんだよな?



淳平にじゃねぇだろ?



「ありがと。好きなの持ってっていいからね」

「淳平、メシでも行って来い」

「ヤキモ…」

「店番しててやるって言ってんだけど?」

「い、行ってくる…」



よくわからないけどイラッとした。



ヤキモチなんか妬くはずねぇのに。



「雷さんがつけてる指輪とか、ここのお店のですか?」

「教えねぇ…」

「怒って…ます?」

「コーヒー買って来るからレジんとこ座ってろ」

「はぁい」



イライラする…。



外には店の中を見るボディガード。



「どちらへ?」

「裏の自販機」

「かしこまりました」



アイツ、マジで窮屈な生活してんな…。



少しカゴから出たい留宇の気持ちがわかった気がした。