俺様のカゴの中

家から車で5分程の店に着いた時、留宇はポカンとしてた。



「てっきりクラブかと…。雷さんの…お店?」

「オーナー」

「なんのお店ですか!?」



うるせぇから中に入った。



昔から好きだったシルバーと革製品。



ここの店長はクラブで知り合った職人。



バカで金がねぇだけで腕だけは確か。



俺が経営をして、コイツがモノを作る。



「淳平(ジュンペイ)」

「客かと思ったらオーナーさんのお出ましか」

「ヒマそうだな」

「そんなにバカ売れしねぇっしょ。今日の売り上げ超微妙~」



店に置いてあるパソコンをチェック。



マジで微妙…。



「でもネットで注文入ってんじゃん」

「ネットのが儲かる気がする。って…どちらさん?」

「あぁ、彼女」

「…………へっ?」



淳平の反応を見てクラブに連れて行かなくて正解だったと確信した。



ペコッと頭を下げてる留宇。



淳平もつられて頭を下げた。