見たところ幼稚園くらいだろう。



一言も話さないガキ。



頭を上げない親父…。



「俺たちに何したか忘れたのか?」

「わかってる。謝れと言うなら謝る。だけどコイツだけは…」

「俺は葬式なんて行かねぇからな。死ぬなら勝手に死ね。もう二度と顔見せんな」



内線で深見を呼び、引き取ってもらえと言って社長室を出た。



向かったのは高宮のオフィス。



ノックもしないで開けて、小さなソファーに座る。



「図々しくね…?」

「うるせぇ…。今は仕事も出来ねぇ…」

「何があった?」

「俺を捨てた親父が…ガキ連れて会いに来た…。引き取れってよ。なんで俺はアイツの子どもなんだ!!」

「はいはい、落ち着きな~」



引き取れ?



俺が育てろ?



ふざけんじゃねぇよ。



留宇になんて言えばいい?



ガキはいらねぇって言ってただろ。



迷惑かけたくねぇ。



「次から次へと…」

「相談になら乗るよ」



だけど正直、どうしたらいいもんかわからない。