【留宇】



荷物を持ち、雷さんに会いに病院へ向かう。



誰がいるかわからない病室に入るために制服は着て行けない。



洗った下着とパジャマを持ち、雷さんの病室へ。



ノックすると聞こえた雷さんの声にドアを開けた。



「あっ、家内です」

「お世話になってます、藤間の妻です。すみません、わざわざ来ていただいて」



なんて挨拶も慣れた。



誰だかわからない人。



「社長には大変お世話になってます。太陽商事の二階堂といいます」

「留宇、仕事の話しだから外に出てなさい。ついでに水買ってきてくれたら嬉しいな」



お水飲んでいいの!?



一歩前進!!



「では失礼します。30分くらいで戻りますので」



嬉しくなりながら病室を出た。



鉢合わせしたのはスーツ姿の高宮さん。



「誰か来てるの?」

「えっと…太陽商事の二階堂さんがいます」

「そっか、じゃあコーヒーでも飲んで時間潰す?」

「はい!!」



高宮さんと食堂へ。