心の中で感謝しつつ、検査を受けて次の日。



個室に移った俺の元へ留宇がやってきた。



「雷さん、着替える?」

「卑猥な部分にカテーテル入ってるからムリ」

「そ、そうだね…。手術したんだから仕方ないじゃん!!」

「何照れてんだよ」

「今日!!高宮さん来るって…」

「留宇…ビビらせたよな…?」

「う…ん…」

「ごめん。ホント…ごめんな…」

「うぅぅっ…」



ウルッとしたかと思えば滝のように流れ出した留宇の涙。



点滴が邪魔で抱き寄せられない…。



どんな言葉をかけたらいいのか…口下手な俺にはわからなくて。



「俺、死んでねぇから」

「うんっ…」

「来て?」



遠慮がちに寄って来た留宇を片手で抱き寄せた。


また触れた…。



よかった…。



「ひとりにっしないでっ…」

「あぁ、わりぃ…」

「いなくなったら…ヤダよっ…」

「ん、怖い思いさせてごめんな?」



号泣する留宇を気が済むまで腕の中で泣かせた。