俺様のカゴの中

その後も夢なんだか現実なんだかわからない感覚がずっと続いた。



手術室で死ぬとか、マジやめてくれよ?



今は留宇の膝枕で死にてぇから…。



そう思ったのを最後に、次の瞬間はガキの自分に戻っていた。



小さいアパートで、母ちゃんが夜勤から帰ってきた。



「ごめん、弁当なし!!」

「別にパン買うし」

「悪いね、いつも」

「寝るならさっさと寝ろよ。学校行ってくる」

「気をつけてね。車にひかれんなよ~」



もう中学3年の俺に何を言うか。



学ランを手に、アパートの階段を降りる。



チャリのカギをはずし、学ランを着てから背負ったリュック。



通い慣れた中学までの道をひとり行く。



「雷~!!」

「朝からうるせぇ…」

「テンション低っ!!そうだ、お前高校どうすんの?」

「行かねぇ。手に職つけて働く」

「今もバイト三昧じゃん。遊びたくねぇの?」



だってうちには借金があるから。



母ちゃんがしたんじゃなく、親父が作った借金だけどな。