俺様のカゴの中

留宇に近づくと料理のソフトを持っていた。



「コレにレシピが入ってるんだって!!」

「ソフトだけ買ってもできねぇぞ…」

「えっ…」

「この本体も買わなきゃ」

「コレ…虎宇が持ってる!!貸してもらったら見れる?」

「あぁ」



欲しそう。



はたして現金は持ってるんだろうか。



「金あんの?」

「カードならあるけど現金は…」

「買ってやる」

「どう…して?」



留宇も普通の感覚を持ってるんじゃないかと思って。



なんだか普通の女に見えたから。



会計する時も留宇の目はキラキラしていた。



「ほら」

「ありがとうございます!!」



ゲーム買ってやってそんな笑顔見せられたら少し嬉しくなる。



ガキの笑顔…。



それからまた家に戻ると、留宇が変な歩き方をしていることに気がついた。



「足いてぇの?」

「大丈夫です!!慣れないから…」



傷一つないキレイな肌に靴擦れの跡…。