チケットを渡して戻ると、俺と留宇が座ってた場所に横になってるチビの姿。



「誰が飲ませた…」

「あっ、俺っス…。うまそうだって言ったからあげたらパタッて…」

「コイツのアルコール適応度、絶望的だからマジ勘弁…」

「なんかわりぃことしたっス…」

「あんだけ飲むなって言ったのに…」



朝まで起きねぇだろうな…。



抱き抱えた留宇をつれて行くと、祐がドアを開けてくれた。



「雷さん、こっち男部屋だけど」

「同じベッドなら問題ねぇだろ。5日も留宇と寝てねぇんだ」

「ベタ惚れ?」

「そう見えんならそうなんじゃねぇか?好きな女っていいもんだぞ」

「どの辺が?」

「できりゃあわかる」



な、留宇。



俺はお前のために生きてるようなもんだぞ。



伝わってるかわかんねぇけど。



「少し寝顔見てから行く」

「じゃあ俺、先に行くね」

「あぁ」



留宇を寝かせた狭い二段ベッドの下に一緒に横になり、久しぶりに髪を撫でた。



幸せな時間…。



それを堪能していたらいつの間にか俺も眠っていた…。