俺様のカゴの中

正直、あのケンカした日は雷さん以外全部いらないとまで思った。



雷さんを失うくらいなら学校なんて行かなくていい。



間違った考えかもしれないけど、あたしはそれほど雷さんが好きみたい。



話もせずに向かった教室ではたっくんがいた。



「昨日虎宇と遊んだけどマジヘコんでてさ」

「なんかあったの!?」

「留宇ちゃんが構ってあげないから」

「あははっ!!連絡待ってたかな?今度一緒にご飯食べに行こう」



楽しいクラスとも今日でお別れ。



ひとりでも頑張るんだもんね!!



あっさり終わった終了式にガッカリしながら帰った家。



お昼ご飯に悩んでいたら珍しく雷さんから電話が来た。



「家か?」

「うん、今帰ってきたよ」

「ベッドルームの机の上にファイルね?」



ベッドルーム…あっ、あった。



まさか忘れたの?



朝からエロオヤジ化してるからだよ…。



「緑のファイルならあるよ」

「頼めるか?会社まで」

「いいけど…」

「ジジイの運転手やるから乗ってきてくれ」



頼まれた!!