俺様のカゴの中

シャワーから出てきた雷さんにそれを出すと、なぜかお腹を抱えて笑っている。



「オニオンリング意外で輪切りのタマネギ初めて見たっつーの」

「違いましたか?」

「味見したのか?」

「いえ?」

「怖っ…」



そう言いながらひと口食べた。



眉間にシワが…。



「パスタ硬すぎ、味濃すぎ、野菜生」

「それは…」

「10点満点でマイナス2点」



ま、マイナス!?



でも初めて作ったし…。



失敗か…。



「お料理できなくて…」

「だろうな、お嬢様」

「バカにしないでください…」

「留宇、メシってのは座ってりゃ出て来るもんじゃねぇんだぞ。作るヤツがいんの」

「そんなの知ってます!!」

「わかってねぇよ、お前は」



意地悪だ…。



凄く凄く…意地悪です…。



「好きで…座ってるんじゃない…」

「だったら作れ。親に何言われたってやれ」



意味わかんないよ!!



料理なんてしなくたって生きて行けっ…ないんだ。