俺様のカゴの中

15杯目、味がわからなくなってきた。



こりゃあ来たな…。



気持ちいい…。



「隣いいですか?」

「どうぞ」

「さっきからずっと黙って飲んでるから気になって。なにかイヤなことでも?」



知らない女と飲んだ酒。



何杯飲んだ?



もうわからない。



気分がいい…。



「もう1杯」

「雷さん、さすがにもう出せません」

「初めてストップかけられたな」

「完全に酔ってますから。俺の勝ちですね」

「ははっ…。今日は帰るわ」

「お隣様は?」

「…………会計だけ一緒で」



隣の女の代金も一緒に払い、店を出ると足下がフラつく。



初めてこんなに飲んだ…。



「この後どこか行きませんか?」

「いいね、それ」

「どこ行きましょうか!!」

「嫁…迎えに行く…」

「よ、嫁…?」

「じゃあ、またどこかで」



さすがに帰ったよな?



もう時計の針は11時を過ぎている。



ゆっくり歩きながら帰った家は真っ暗だった。