俺様のカゴの中

やっぱりなんかあったのかな…。



お皿を洗い終え、隣に座るとやっとあたしの存在に気づいたようにこっちを向いた。



「悩みなら聞いてあげるけど?」

「上から目線だな」

「そういう意味じゃないもん…」

「あのな、前にお前んちの親にケンカ売った」

「お父さんに…?」

「言い出し憎くて黙ってたけど、留宇の帰る場所は俺が奪ったんだ」



あたしに実家はないって意味…?



でもそんなの虎宇からあの話を聞いた時に覚悟してた。



結婚したら仕事が楽になるっていうのはきっとこういうことだと思ってたから…。



「平気だよ」

「悪い…」

「虎宇と縁が切れなきゃ、あたしは平気」

「そうか…。黙ってて悪かったな」



雷さんは悪くないよ。



あたしが今ここにいれるのは、こんなに幸せなのは雷さんがいるからだもん。



たくさん頑張ってくれてるからだもん…。



「雷さん…」

「ん?」

「どこにも行かないでね…?」

「あぁ、行かねぇよ」



雷さんと虎宇がいれば…実家なんていらない。