やっぱり好きなんだ…。



「片思いでいいんです。奥様を見てる社長が好きです」

「ダメです!!雷さんはあげない!!」

「大丈夫ですよ、一応私、彼がいるんで」

「へっ…?」

「社長を好きだって言っても、それでもいいって言ってくれたんです」

「会社の人…ですか…?」

「意地悪して秘密にしときます。そして彼に惹かれてるのも事実なので」



なんだかよくわからない!!



大人の恋愛は複雑だ…。



飲み干したイチゴラテを眺め、早く雷さんに会いたくなった。



そのまま家に送ってもらい、雷さんが帰る前にご飯の支度。



今日はテレビで見て食べたくなったコロッケに初挑戦!!



ジャガイモを剥くのもだいぶ慣れたな~なんて関心しながら作り終えた。



ソファーでコーヒーを飲みながら雷さんを待つと、あまり鳴らないケータイが鳴ってビックリ。



「秋野…君?」



一瞬誰かわからなくて。



虎宇が主催した合コンにいた人だと気づき、電話に出た。



「も、もしもし?」

「留宇ちゃん?」

「はい」

「久しぶり。なんか電話すんの忘れてたから思い立ってかけちゃったよ」



困る。