俺様のカゴの中

腹がいっぱいになって、片づけをしてもらってる間、ライトアップされた庭に出た。



寒くて寄り添ってるみたいな…。



腕に手を回してくっついてくる留宇と池までやってきた。



「鯉、暗くて見えないね」

「だな」

「雷さんと旅行なんて夢みたい。一緒にいろんなもの見て、たくさん笑って。楽しいね」

「また連れてくる。1泊で申し訳ねぇな…」

「ううん、年末は忙しいって、式の時高宮さんに聞いたもん。それでも連れてきてくれてありがとう」



曇りのない留宇の笑顔は本当に純粋で。



抱きしめたくなることばっかり言うなよ…。



「パーティ、嫁として留宇を連れてく。山ん中のホテルに1泊」

「雷さんの奥さんとして恥ずかしくないようにしなきゃ…」

「お前はそのままでいい。ムリすることも、背伸びする必要もねぇよ」

「恥かいちゃうかもよ?」

「勘弁願う」

「やっぱり頑張る」



隣で笑ってくれてるだけで十分だ。



いつからこんなに惚れてんだろ…。



俺も大概困ったヤツ…。