俺様のカゴの中

どうやら留宇、かなり腕がいいらしい…。



ふたりでやった射的で、10発中8発も当てた留宇にショックを受けた。



男としてどうなの。



「景品ね」

「わぁい!!なんかブサイク~」

「この辺のマスコットキャラだよ」



いらねぇ景品もらったな…。



俺はアメという参加賞にもなんねぇような景品…。



なんだ、この差…。



「彼氏、形無しだね。もう一回チャレンジする?」

「本物持って来い。オッサンの頭ぶち抜いてやるよ」

「いや、なんかごめん…」



いつも何もできない留宇がなんかしちゃうのがこんなにイライラするとは…。



八つ当たりしてから出た射的の店。



一生やらないと心に誓った。



ブサイクなぬいぐるみを大事そうに抱え、ニコニコしながら歩く留宇はかなりご満悦。



「なんか…やってたのか?」

「中学の時に弓道やったことあるよ!!流鏑馬がしたかったのにお母さんにダメって言われたの」

「流鏑馬って…なんだっけ…」

「馬に乗って的狙うヤツ」



馬にも乗れんのか…。