俺様のカゴの中

【雷】



俺の部屋のリビングでガキが2匹寝てる。



帰れって言っただろ…。



テーブルの上には留宇のストック菓子の残骸。



「女って甘いもの好きだよね」

「おい、シスコン。連れて帰れ」

「シスコンかぁ~。あながち間違っちゃいないかも」

「シャワー浴びてくるから消えとけ」



そう言った明け方、虎宇を連れて帰ったのはこういう状態を予測してのこと。



連れてきてよかった…。



シャワーでクラブの匂いを洗い流し、バスルームから出ると静かな部屋…。



残された1匹のガキと置き手紙。



『昼頃迎えに来る。コウ』



あのクソ兄貴…。



自分の女は連れて妹だけ置いて行きやがった…。



ソファーで無防備に寝てる留宇は前と違ってアスカみたいな化粧。



まだ酒も入ってるってのに。



食っても文句言われる筋合いなんてねぇからな、虎宇。



「おい、留宇…」

「朝…?」

「寝てんじゃねぇよ…」

「雷さんだ…」



そりゃそうだ。