そう思った。



「ウソ。今日の留宇なんか変だし。気分転換しに行く?」

「いい…の?」

「母さんには俺がうまく言うから。留宇は出かける準備したら玄関に来な」



その瞬間からドキドキが止まらなくなった。



虎宇と外に出るなんて何年ぶり?



父の友人のパーティ以来だから…4年ぶりだ。



胸が躍るって、こういうことかな?



勝手に顔が緩んで、嬉しさを押さえられそうにない。



バッグに財布とケータイ、ハンカチとティッシュを入れた。



それを持って玄関に行くと虎宇と母の姿。



「お友達にご迷惑にならないようにね?」

「大丈夫だよ。母さんは心配性だな~」

「留宇、気をつけるのよ?」



ただ遊びに行くだけ。



そう思って虎宇に着いていった。



これがあたしの自分探しの第一歩。



そんなことを頭の片隅で思ったり。



「友達ってどんな人?」

「会えばわかる。それよりまず…ナイよ、留宇…」



えっ、この服がダメ?