俺様のカゴの中

そりゃあ俺の社長室とは全然豪華さが違う。



「ご無沙汰してます、新島社長」

「いやいや、こちらこそ留宇が世話になりっぱなしで。まぁ、掛けなさい」

「失礼します」



ソファーに座るとお茶が出された。



目の前には虎宇が大嫌いなこの人。



留宇はきっと会いに来たくなかっただろうし。



だから俺がひとりで来た。



「本日はこちらにサインをいただきたくて」

「あぁ、同意書だね」

「お願いします」

「今書くよ」



俺に見せる顔は穏やかなもの。



だけどこの男、本当に極悪人だと取引先から聞いてる。



裏の顔はきっと俺には見せない。



サラサラと書いた結婚の同意書。



それをアッサリ渡された。



「式の話は進んでるみたいだね」

「そうですね。あまり盛大にはしたくないんですが」

「うちは好きにしてくれて構わない。後で絞った招待客リストを届けさせるよ」

「助かります」

「留宇じゃなにもわからないだろうしね」



早く帰ろう。