その日、なぜかみんな泊まることになった。



虎宇とかが雷さんの大事なお酒に手を出すからそれを必死に止めたけど…。



リビングで雑魚寝状態のみんなをほっといて、ひとりでベッドに入った。



毎日寂しいから雷さんの枕を抱きしめて寝るのが習慣。



目が覚めた時、隣に雷さんがいればいいのにって毎日願って眠る…。



そして次の日、頭を撫でられてる感覚で起きようとしても目が開かない。



虎宇かな…。



まだ眠いよ…。



「早く起きてこの現状説明しろよな~…」



雷さんの声…?



夢かと思いながらも頑張って目を開いた。



「おっ、目ぇ覚めたか」

「ら…い…さん…?」

「ただいま」

「夢か…」

「コラ、起きろチビ」

「夢じゃない!?」

「あぁ、ただいま」



おかえりなさいって言いたいのに声が出ない。



目が覚めてすぐに泣いたのなんて初めてだ…。



久しぶりに見た雷さんの優しい顔。



言葉にできずに抱きついた。