俺様のカゴの中

やっぱり仕事の話はよくわからない…。



「留宇と結婚したら今まで通り藤間とはライバルに戻ってもらうつもり」

「どうして!?」

「うちに利益はあっても藤間に利益はないから。雷さんも了承済みの話だよ」



あたしが結婚するまでか…。



籍を入れたらもうお父さんもなにも言えないんだって。



「雷さん、今忙しいんだ…」

「たぶん新島と手を結んだと思われてるからじゃない？」

「それが原因なの？」

「まぁね。うちって輸入食品では評判よくないし。信用がなきゃ手を引く会社も現れるってこと」

「よくわからないけど…雷さんは大変なんだね…」

「留宇が支えるんでしょ？」



そうだった。



あたしが支えになってあげるんだ。



どうすればいいのかよくわからないけど。



少しでも雷さんを癒せたらそれがあたしにとって理想的。



「じゃあ俺はそろそろ帰る。また来るから」

「気をつけてね!!」

「留宇もね」



帰って行った虎宇に元気をもらった気がした。