正直、引っ越しの日にひとりにしてほっといたのはマズいと思う。



せめての機嫌取りにとコンビニで買った新発売のアイス。



急いで家に飛び込むと、玄関の壁に寄りかかって下唇を出してる留宇がいた。



「あっ…」

「ウソつきぃ…」



留宇、それはガキのいじけ方だぞ…。



だけどコレは俺が完全に悪いわけで。



靴を脱いで留宇の手を握ってそのままリビングに連行。



「俺が悪い」

「別に怒ってないもん…」

「理解あるふりならやめとけ。後々キツくなっから」

「雷さんのバカ!!お腹空いて死ぬから…」



いい反応…。



って、メシ食ってなかったのかよ…。



「俺も腹減った」

「その前になんか言うことないの?」

「悪かった…」

「悪いと思ったらごめんなさいです」

「ごめん…なさい…」



えっ…?



なんかキャラ変わってね?



いつの間にそんな逞しくなっちゃってんの?



「留宇、お詫びにアイス…」

「えっ!?あっ!!棒についてるヤツだぁ~!!食べてみたかったの!!」



やっぱりガキ…。