俺様のカゴの中

結局雷さんは帰りの時間を教えてくれなかった。



な~んにもすることなくなっちゃったぁ…。



アスカと買いに行った下着を鞄に詰めたら終わり。



雷さんちに引っ越すための準備はもうできている。



仕方なくキッチンで卵焼きを焼いた。



朝はシェフが来ないので、いつも家政婦さんの朝ご飯。



お母さんの為に朝から洋食だった。



「お早いですね」

「目が覚めてしまったので」

「キレイな卵焼きです」

「そうですか!?」

「えぇ、これならお嫁に行っても恥ずかしくありませんね」



そういうこと…?



花嫁修業って…こういうことだったのか…。



「普通のおうちの朝ご飯って、どんなメニューなんですか?」

「日本人は白いご飯です」

「もっといっぱい教えてください」

「喜んで」



雷さんの朝ご飯、ちゃんと作れるように頑張る。



あたしがお嫁に行ったらお仕事頑張る雷さんを支えるのがあたしの役目なのかもしれないと、初めて思った。