天国の母ちゃんを悲しませないように悪いことは避けてきたつもり。



荒れた時期ってのもあったりしたけど、俺が死んだ時にあっちで母ちゃんに会いたいから。



だから俺なりに真面目にやってるつもりだ。



3日寝てなくたってテメーのカラダのことぐらい自分がよく知ってる。



まだまだやれると思ってたのに。



俺には虎宇達みたいな10代のスタミナは備わってなかったらしい。



目が覚めた時、ソファーには虎宇の姿があった。



俺のパソコンじゃね?



「オイ…」

「やりかけのデータ処理完了」

「マジで?」

「留宇のお守してくれたお礼。はい、チェックして?」



虎宇が頭がいいってのは知ってた。



将来はあのバカデケー会社の跡取りだろうし。



この程度ならお手の物ってことか…。



「助かった。留宇は?」

「コンビニに行きたいって言うから行かせた」

「そうか」

「ねぇ雷さん、ひと部屋どうにかなんない?足が着かないとこ」



また虎宇のヤツは悪巧みか…。