俺様のカゴの中

【雷】



知らないじい様と会ったのは留宇がうちに来た日の次の日。



どんな頑固ジジイかと思えば小さなおじいちゃんと言った方が似合うような感じだった。



それは見た目だけで、中身はクソジジイ。



店の経営状況を見せたら鼻で笑われた。



『お前にとっていちばん大事なモノはなんだ?』



そう聞かれて少し困った。



何が正解かなんてわからなかったから。



だから俺は素直にこう答えた。



『うまい酒と愛する女と少しの金』



豪快に笑ったじい様は俺を気に入ったようで、話はすぐにまとまった。



虎宇の人望にもびっくりしたわけだが、俺が社長になることの方がびっくりだ。



そのために養子縁組みをと…。



この歳で結婚するわけでもないのに名字が変わるのは正直微妙だ。



「ジジイが死んだら遺産もらえんのか?」

「そうなるな」

「本当に俺なんかでいいと?潰すかもしんねぇぞ」

「お前はそう易々と会社を潰すような人間じゃないだろう」



なにを根拠に?