俺様のカゴの中

さっきとは比べものにならないくらい重苦しい。



穏やかな顔に似合わない冷たい目。



頭を撫でる手は見えないトゲがある…。



「見た目だけは一人前に育ったな、留宇。あの女にそっくりだ」

「似て…ない…」

「さてと…家がなくなる不憫な娘には新しい家を用意してやらなきゃならない」

「新しい家…?」

「それなりの相手のところに嫁がせてやるから心配するな。新島家の長女として最後の仕事をしよう」



それって…。



まさかっ!!



「イヤっ!!絶対イヤです!!」

「手塩にかけて育てたカワイイ娘を嫁に出す父親の気持ちって…清々しいもんだな」

「ウソですよね…?」

「俺の娘に生まれたことを恨め」



そう言って見たこともないような顔で笑った…。



あたしがここへ来たのは間違いだったのかもしれない…。



自分なりに頑張ったのに…。



頑張っても頑張っても…あたしはカゴの中…。



もしかしたら初めから羽根がなかったのかもしれない…。



雷さん、あたしは…もう頑張れない…。