俺様のカゴの中

ノックしてから入った社長室。



大きなデスクとフカフカしそうなソファー。



書類をまとめた父と目が合った。



「何をしに来た?」

「アメリカに行くの、やめます」

「決定事項だと言ったはずだが?」

「あたしは行きません」

「誰に向かって口答えしてるんだ?」

「あたしはお父さんの人形じゃないです!!」



立ち上がった父が目の前に立ち、心拍数が上がっていくのを感じた。



怖い顔の父がさらに怖い顔…。



「アメリカに行かないのは認めてやる」

「えっ…?」

「だがな、お前は俺の手の中だ。意味がわかるか?」

「わか…らない…」

「人形じゃない?笑わせるな。お前は生まれたときから俺のコマにすぎない」



何を言われたって怯んじゃダメだよ。



あたしの人生なんだから…。



あたしが自分で守らなきゃ…。



「アメリカに行かないなら…父さんのために働いてもらうよ」

「働く…?」



父の雰囲気が変わった。