幻聴?



それとも…。



「頭でも打ったの…?」

「やっぱり今の言葉取り消す」

「ヤダっ!!もう…聞いたから…取り消しちゃダメ…」

「そうか。なら今言ったことが俺の意志だ」



雷さんの意志…。



深く深く、胸に染み込んでいく…。



まだ出会って2ヶ月程度。



あたしは…雷さんに愛されてるんだね。



「いつまで好きでいてくれるの?」

「あ?死ぬまでじゃねぇのか?」

「死ぬまで!?」

「好きになるなら死ぬまで好きでいてぇんだよ、俺はな」



キュンと胸が締め付けられた。



あたしも死ぬまで雷さんを好きでいたい…。



「アメリカ、行かない。あたし、絶対行かないから」

「そうか、俺と死ぬか」

「一緒に…生きたいよ、雷さんと…」

「そうだな、その選択肢も考えといてやる」



そう言って意地悪そうに笑った。



自分の足で、自分の意志で。



あたしはあのカゴの中から飛び立つ決意をした。