俺様のカゴの中

自分の中で我慢していた物がなくなった気がした。



人形なら人形らしく生きて行かなきゃ…。



「お母さんと一緒に行きます」

「わかればいい」

「ごちそうさまでした。お先に失礼します」



なにも考えられない。



あたしはいらない。



誰からも必要とされない。



ムリに笑わなくていい…。



ムリに…自分の意志なんて持たなくていいんだ。



部屋に戻ってしばらく、涙が出るわけでも、この先をどう変えようかなんて思考は浮かばなかった。



「留宇っ!!」

「あっ、虎宇」

「ウソだよな?行かないよな…?」

「行くよ。虎宇の見方でいることに変わりはないからね?」

「留宇…?」



感情なんていらない。



そうすれば雷さんと別れたって悲しくなんてないから…。



夢を見ていただけだ。



恋をして、少しの幸せを感じる夢。



楽しかった夢、幸せだった夢…。



目を覚まして現実を見なきゃならない。