俺様のカゴの中

初々しいというか若い反応というか…。



珍しい人種。



やりたい放題の虎宇の妹とは思えないくらい物静かだ。



「雷さん…?来たんだ」

「おぅ、サイズ合わせ終わったから持ってきてやった」

「ありがと」



カワイイ顔に似合わず虎宇は凶暴で、いろんなとこに顔もきく。



ガキのくせに侮れない。



「雷さんが隣に座るから留宇が固まってるじゃん」

「お前マジで双子なの?」

「そうだよ。気分転換に連れ出した」

「お嬢様の退屈解消か」

「な~んか悩んでるみたいだったから。あっ、雷さんヒマなら留宇連れてってやってよ」



どこに?



不安そうな顔で虎宇を見つめる留宇と呼ばれたガキ。



お守りはごめんだ。



「俺なんかに着いてきたってつまんねぇよ」

「めんどくさいだけ?」

「まぁな。ついでに今から予定ある」

「俺も予定入った」



は?



自分で連れてきてほったらかしにする気か?



虎宇の後ろには沈んだ顔のアスカ。