俺様のカゴの中

それからしばらくあたしの無駄話に付き合ってくれた雷さん。



『あぁ』とか『ん』とか、そんな声しか聞いてないけどそれがなんだか心地イイ。



そして着いた遊園地という場所。



「入り口が…メルヘンですね!!」

「メルヘンだな…」

「早く行きましょう!!」

「待て待て、入園料っての払わなきゃ入れねぇから」



そうだったのか…。



お金ならお母さんがタイラさんに預けてくれたのがある。



「フリーパス2つ」



フリーパスってなんだ!?



なんて思ってたら雷さんが払ってしまった。



「自分の分…」

「何か言ったか」

「い、言ってません…」



睨まれたっ!!



怖いよ雷さん…。



何も言えなくなったあたし。



雷さんの後をついて中に入ると中はもっとメルヘンだった。



「夏休みか…」

「小さい子いっぱいですね」

「ですね。ってことでどれ乗んの?」



どれにしようかな!?



あの馬がくるくる回ってるの!!