って、話してるヒマねぇんだよ。



仕事に戻り、駿はシカト。



「雷さん、大介さんがお見えですけど」

「マジか…。中に通せ。駿、後でフロア行くから出てけ」



こんな時にまた来客かよ…。



駿が出てって開いたドアからは俺の恩人、大介さん。



もう40くらいだろうけど、すげーカッコイイ人。



「儲かってるみてぇだな」

「まぁそれなりに。ご無沙汰してます」

「しばらく留守にする」

「はぁ…?」

「俺の店、回してくんねぇか?」

「イヤですよ。キャバはよくわかんないっス」

「経営だけでいい。頼む」



恩人に頼まれたら断るわけにも行かず…。



引き受けるしかなくなった。



「俺がやりてぇのは昼間の店なんですけどね」

「まぁまぁ、1ヶ月程度だ」



悪いな、留宇。



お前に構ってやるヒマがなくなるかもしれない。



「どうしたんスか?」

「ちょっとな。頼んだぞ」

「わかりました」



時間が足りねぇよ…。