「安心しろ。いざとなったらお前を犯罪者扱いするから」
「レーノ様、冗談はやめておきましょうか」


やっぱりレーノは私を誘拐犯に仕立て上げようとしたんだね。

なんか複雑と言えば複雑なんだけどな。

もしかして私ってそれの為に利用されていたりする?まさかね。


「犯罪者扱いは冗談としても、もし何かあったらちゃんと庇ってやるから。
これは冗談なんかじゃなくて本気だからな」


何だかんだでレーノって優しい。流石、私を助けてくれた人だ。


「目的地は此処だ」


地図を開き見せてくれた場所を見ると、そこは雪国。

しかも此処からかなり離れている場所。1週間で辿り着くのかな?


「片道、最低でも3日はかかりますね」