「私の魔法は絶対に役立つ時が来るって、おばあちゃん言っていたもん!」
「そんな時一生来る訳ねえよ! 役立たずのトキイロ」
「そうだそうだ」


そう言ってあいつらは私に目掛けて自分達の力を見せつけるかのように、

火や水を私に繰り出してくるの。本当に最低な奴らだよね。

ちゃんとかわそうと動き出した時だった。

私の目の前に誰かが立っていたの。綺麗な灰色の髪が目に焼き付いている。

もし私を守ろうと言うのならば、余計なお世話。私だってこれくらいかわせるんだから!

なーんて思っていたら……その人、まともに食らった筈なのに無傷なの。


「お、お前……!」
「ちっ! トキイロ、覚えていろよ!」