いい加減俺も頭にきたから、教卓ばっすばす叩きながら言ってやった。先生と生徒が交代したような構図。


笠井は20代半ばの男性教師。俺は17歳のごくごく一般男子生徒。歳の差10もないくらい。


笠井は黙って俺の熱弁を聞き、その斜め横の席で欠伸をしながらナオが「そーだそーだー」と良く分からない同意をしてる。テンションが低いのは、ついさっき笠井にポテチを没収されたからだろう。それもあいつの愛するうすしお味。定番のお味はポテトチップス中毒者にも愛されてるみたいだ。



…とにかく。俺にもたまには熱弁させてください、あの、水ささないでくれます。


笠井は疲れたように俺達を見た。

「お前らが夢中になれることをしろ。それで俺も助かるから」


そんな適当な。


「それじゃ、確認テストの丸つけあっから」


そんな適当な!