結局、この日は薬を大量に飲み、
倒れてしまった。

 この日飲んだ薬はマイスリーという睡眠薬だったが、
この薬は何錠飲んでも死ぬことはない。

 逆に、発作時用に処方されているウイタミンは、
過剰に飲むとかなり危険であった。

 また、レキソタンは昼間の精神安定剤として服用しており、
副作用がほとんどなく、最も安全性の高い抗不安薬と言われている。
 しかも、服用後の眠気が比較的訪れにくいという点があります。
 しかし、依存性が高く、癖になってしまい、急に飲まなくなると、
興奮状態になったりイライラがおさまらなくなる。

 薬は効果もあるが、体に合う合わないがあるため、薬だけで治ると期待しない方がよい。

 薬は、あくまでも、補助的効果であり、
最終的に治癒するには、本人の自覚である。

 ただし、境界型人格障害は、
見捨てられ不安が強いため、本人の意識だけでは限界があり、周囲が必要不可欠である。

 したがって、入院してしまえば、
治癒するというものでもない。

 入院した場合の効果としては、
規則正しい生活をし、
外部との接触を立つことで刺激を受けなくする。
 そのことで、気分を落ち着かせる。

 ただし、『気分が落ち着く』=『完治した』とはならない。
 ようやく、治療のためのスタートにたっただけのことである。