(第5章のつづき)
「榎坂吾郎という男とは、どこで接点があったんだ?」
「近所だから、名前は何となく聞いたことがあったんだけど、
顔まではよく知らなかったの?
それが、ある時、駅前で声をかけられて…。」
「それって、ただのナンパじゃないか?
声をかけられて、ホイホイとついていったのか?」
「ホイホイとはついていっていないわよ。
ただ、その時はあなたと喧嘩をして、むしゃくしゃしていたし、
お茶ぐらいだけならと思って…」
「それで、結局はついていったのか?」
「ナンパ慣れしてると言うか、誘い方がうまくて、それでいて強引なところもあって、つい…」
「あきれてモノも言えないよ。」
「でも、これだけは信じて、本当にその時はお茶だけのつもりだったの。
実際、その日はお茶だけで帰ってきたよ。」
「それがどうして不倫まで発展するの?」
「お茶した時に、メールアドレスを交換してしまったの?
それは今でも後悔してる。
軽率だったと思ってる。」
「それで、その後は?」
「なんだか尋問みたいで、イヤ。」
「何言ってるんだ。自分のしたことがわかってるのか?」
「わかってるわよ。だから、あなたに悪いことをしたと思って、今反省してるのよ。
聞きたくないなら、もう話さないわよ。」
なんだか自分勝手で腑に落ちないところもあったが、
渋々納得して、幸子の話を聞くことにした。
「榎坂吾郎という男とは、どこで接点があったんだ?」
「近所だから、名前は何となく聞いたことがあったんだけど、
顔まではよく知らなかったの?
それが、ある時、駅前で声をかけられて…。」
「それって、ただのナンパじゃないか?
声をかけられて、ホイホイとついていったのか?」
「ホイホイとはついていっていないわよ。
ただ、その時はあなたと喧嘩をして、むしゃくしゃしていたし、
お茶ぐらいだけならと思って…」
「それで、結局はついていったのか?」
「ナンパ慣れしてると言うか、誘い方がうまくて、それでいて強引なところもあって、つい…」
「あきれてモノも言えないよ。」
「でも、これだけは信じて、本当にその時はお茶だけのつもりだったの。
実際、その日はお茶だけで帰ってきたよ。」
「それがどうして不倫まで発展するの?」
「お茶した時に、メールアドレスを交換してしまったの?
それは今でも後悔してる。
軽率だったと思ってる。」
「それで、その後は?」
「なんだか尋問みたいで、イヤ。」
「何言ってるんだ。自分のしたことがわかってるのか?」
「わかってるわよ。だから、あなたに悪いことをしたと思って、今反省してるのよ。
聞きたくないなら、もう話さないわよ。」
なんだか自分勝手で腑に落ちないところもあったが、
渋々納得して、幸子の話を聞くことにした。
