「いいじゃん!サンキュー直。」 店の中の人の目も気にせずに、俺は直の手を握る。 俺は直へのプレゼントを決めかねていた。 本当の気持ちを言えば、クリスマスに正式にプロポーズをしたかった。 卒業式に渡した指輪は、給料3ヶ月分にも満たないものだった。 ちゃんと、婚約指輪として大きなダイヤの付いた指輪を渡したかった。