体育祭当日。 曇り空だった朝。 学校に到着すると、心配して傘を持参したことを後悔するくらい気持ちよく晴れてきた。 生徒としてじゃなく、体育祭を見るのは初めてで、何とも言えない複雑な心境。 どうして自分があの中にいないんだろう。 どうして私は体操服を着ていないんだろう。 寂しさにも似た感情。 久しぶりに集まった3人。 卒業しても時々集まる3人組。 ゆかりと依子は、先生を探してばかりの私をからかう。 「直、高校の時と一緒じゃん!」 「彼氏なんだから、堂々と話しにいけばいいのに。」