今日の夕日は昨日の夕日とはまた違っていた。 風が強くなってきたせいか、雲が夕日の前を何度も通り過ぎる。 でも、その雲がちっとも邪魔じゃなく、とても夕日とマッチしていた。 「この夕日とも今日が最後か・・・」 呟いた先生が、私の肩に頭を乗せた。 時々甘える先生が、大好きだよ。 「最高の思い出だね・・・」 先生は鼻をすすり、泣き真似をする。 私は先生の髪に触れ、そのまま先生の肩を抱く。 ぶらんぶらんと下ろした足に、海の水がかかる。